金銀銅 読み物
金銀銅ができるまで
卒業アルバムのランキングから
金銀銅は、ちゃぶ台ゲームズの 2 本目のゲームです。もとにしたゲームはなく、小学校の卒業アルバムを思い出したところから考えました。作ったきっかけと、点数やお題の決め方など、作りながら決めたことを書きました。
きっかけは、卒業アルバムのランキング
小学校の卒業アルバムに、「おもしろい人ランキング」や「かっこいい人ランキング」のページがありませんでしたか。クラスのみんなで投票して、1 位・2 位・3 位が名前つきで載っている、あのページです。女の子なら「かわいいと思う子ランキング」もあったと思います。
大人になってから思い返すと、あのランキングは不思議です。おもしろい人もかっこいい人も、本当は人によってちがうはずなのに、ひとつの順位に決まってしまっています。自分の 1 位と、クラスの 1 位が同じだったとは限りません。
それなら、だれかひとりのランキングを、ほかの人が当てるゲームにしたらどうだろう。これが、金銀銅を作ったきっかけです。
「正解」は、選んだ人の中にある
金銀銅では、1 問ごとに「親」をひとり決めます。親はお題の選択肢 5 つから、自分のベスト 3 を選びます。ほかの人(子)は、親がどれを何位にしたかを予想します。
このゲームでいちばん大事にしたのは、だれの答えもまちがいにならないことです。「好きなおにぎりの具」に正しい順位はありません。親が選んだ順位が、その問題のたったひとつの正解です。クイズのように知識で勝つのではなく、「この人ならこう選ぶだろう」と相手のことを考えた人が点を取ります。
親には点が入りません。親に点が入るようにすると、子に当てられにくい意外な答えをわざと選べてしまうからです。親は素直に自分のベスト 3 を選ぶだけ。全員が同じ回数ずつ親をやるので、不公平にもなりません。
点数は「必ず 1 点は入る」ように
点数は、親の金・銀・銅のそれぞれについて、順位までぴったりなら 2 点、3 位以内には入っているけれど順位がちがえば 1 点です。3 つとも順位までぴったりなら、おまけを足して 9 点にしました。
選択肢 5 つから親も子も 3 つずつ選ぶので、親と子の答えは必ず 1 つは重なります。つまり、どんなに外れても最低 1 点は入ります。0 点の問題が続くとつまらないので、この形がちょうどよいと考えました。
決める前に、親と子の答えの組み合わせ 60 通りをすべて計算しました。当てずっぽうで答えても、1 問の平均は 2.45 点。全部ぴったりの 9 点は、当てずっぽうなら 60 回に 1 回しか出ません。相手のことをよく知っている人ほど 2 点や 9 点を取れて、差がつくようになっています。
お題は 100 個。いちばん時間をかけたところ
このゲームは、お題のおもしろさが、そのままゲームのおもしろさになります。なので、作るときにいちばん時間をかけたのがお題です。
お題は、食べ物・旅行・休日・仕事と学校・もしも・暮らしの分類に分けています。生成 AI に案をたくさん出してもらい、管理人がひとつずつ読んで、おもしろいものを選び、選択肢を直していきました。最初は 73 個で公開し、そのあと 100 個まで増やしました。似ているお題は整理して、同じ分類のお題が続けて出ないようにしています。
選択肢には、ときどき笑いが起きる「ハズレ枠」を入れています。たとえば「行きたい国」の選択肢には北朝鮮が、「動物に生まれ変わるなら」にはナマケモノが入っています。だれかがこれを金に選ぶと、その場が一気に盛り上がります。
恋愛や職場の話など、少し大人向けのお題も 13 個用意しました。ただし、家族や子どもと遊ぶときに困らないように、準備画面で「大人向けのお題も出す」をオンにしたときだけ出るようにしています(はじめはオフ)。「結婚相手に求めるもの」と「恋人に求めるもの」は、選択肢がまったく同じです。相手が結婚相手か恋人かで順番が変わるところがおもしろいので、あえて両方残しました。
2 人でも遊べるようにした
はじめは 3 人から遊べるゲームにしていました。でも、親は 1 問ごとに交代するので、2 人でも交互に親と子をやれます。
実際に管理人ともうひとりの 2 人で遊んでみると、よく知っている相手でも「え、そういう順番なんだ」と意外な答えがたくさん出て、とてもおもしろかったです。夫婦や親子、仲のいい友だちどうしで「どちらが相手をわかっているか」をくらべるのにも向いています。そこで、2〜10 人で遊べるようにしました。
遊びやすくするための小さな工夫
- 答え合わせは、銅→銀→金の順に自動で開く。ボタンを 1 回押すと、1.2 秒ずつ間をあけて開きます。1 枚ずつ押す手間がなく、表彰式のように最後に金がわかる、どきどき感も残ります。
- 終わったあとに、くわしい結果を見られる。1 問ごとに、親の答えと、子それぞれの予想と点数が見られます。「あの問題、だれが当ててた?」と、遊んだあとにもう一度話せるようにしました。
- 人数に合わせて、かかる時間の目安を出す。人数が増えると、そのぶん問題も増えます。10 人で 3 周すると 2 時間をこえるので、準備画面に「だいたい〇分」を出し、5 人以上のときは最初から 1 周を選んだ状態にしています。
- 名前は 6 文字まで。画面を渡すときの「〇〇 さんの番」が、小さいスマホでも 1 行に収まる長さです。
初めて会った人とも
金銀銅は、仲のいい人どうしだけでなく、初めて会った人と遊ぶのにも向いていると思っています。その人が何を 1 位に選ぶかで、どんな考え方をする人なのかが少し見えてきます。
答え合わせのあとに「なんでそれが 1 位なの?」と聞けば、そこから自然に話が広がります。ゲームの点数よりも、そのあとの会話がはずむことのほうが、このゲームの本当の楽しみかもしれません。
これから、もっと大人数でも遊んでもらいながら、お題を少しずつ入れ替えていく予定です。家族や友だち、職場の人と画面を囲んで、おたがいのランキングを当て合ってもらえたらうれしいです。